マンチェスター・シティ

妖怪若手ウォッチ

若手。それは甘美な響きである。 若手主体のチームと聞くと、なんとなく溌剌としたヤングガンズがロートルどもを走力で圧倒している絵が浮かぶ。 何より無限の可能性が広がっている気がする。10代にしてこれだけの能力を見せているのだから、試合に起用し続…

2015/16シーズン半期レビュー

マンチェスター・シティ無失点の5連勝と華々しいスタートを切ったが、結局いつものペレグリーニ・シティであることが判明。 定期的に大爆発炎上する守備と、定期的に大爆発炎上させる攻撃がトレードマークだが、後者は最近ただの弱い者いじめになってきてい…

マンチェスター界隈のアカデミーで起きていることについての報道まとめ

2014年12月8日、シティ・フットボール・アカデミー(CFA)の使用が開始された。面積は32万平方メートル(ディズニーシーよりやや小さいくらい)、ファーストチームの練習用ピッチが4面、育成年代のピッチが12面、7,000人収容のスタジアム(女子チームとユー…

2015/16夏 移籍に関する所感 その2 マンチェスター・シティ

市場が開く前、私は今夏の移籍に求めることとして、以下の3点を上げた。 1.ユース育ちの登用を含めた若返り、 2.新たな主力候補(候補で良い)になり得る大物の獲得、 3.大物外国人ベテランの放出 その背景にあったのは、これまた以下のような考えであ…

2015/16夏 移籍に関する所感 その2 マンチェスター・シティ【補足】

シティに関する記事で「あんなに獲得してFFPに引っ掛からないのか?」という疑問について書こうと思っていたのだが、サッカーとファイナンスについていつも素晴らしく判りやすい記事を投稿しているSwiss Rambleにドンぴしゃな解説が投稿されてしまった。Ramb…

2015/16 マンチェスター・シティ 選手名鑑

サッカーにあんまり興味ない人々に「シティ?って有名なの?誰がいるの?(まんちぇすたー・ゆないてっどじゃないの?)」と尋ねられた際に困るのがシティファンの常なので、選手名鑑を書きました。写真の権利関係は、ほら、怒られたら取り下げるというやつ…

選手別売買方針に関する所感

さて、ヤヤ・トゥレとコラロフの残留宣言と、ミルナーの移籍が決まった今日この頃であるが、今回の移籍市場および選手編成に対して個人的に望むのは、1.ユース育ちの登用を含めた若返り、2.新たな主力候補(候補で良い)になり得る大物の獲得、3.大物外国人…

We Can (Not) Advance

A Hundred Million Reasons I can give a hundred million reasons to build a barricade. あまり評価されなかったアルバム『Standing on the Shoulder of Giants』の最後の曲、『Roll It Over』において、リアム・ギャラガーはこう歌っている。 1億個とはい…

今更選手名鑑 GK・DF編

GK1 Joe Hart ジョー・ハート 1987.4.19 194cm83kg イングランド パワーと勇気だけが友達との噂も止まない、不動の正GK。リチャーズ移籍のためチームでは最古参。 昨シーズンは不調で一時サブに降格し、今シーズンもカバジェロが加入したことで定位置が怪し…

今更選手名鑑 MF・FW編

MF 6 Fernando フェルナンド 1987.7.25 183cm74kg ブラジル ポルトから£12mで引き抜いた守備型のボランチ。 守備を安定させる役として期待は高かったが、開幕早々の怪我、チームの守備戦術の未整備も重なり、ここまではやや期待外れとの評が大勢を占めている…

ストライカーの売買と評価に関する小話

このような記事が出ていた。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150118-00272442-soccerk-socc#_=_ 曰く、アブダビ化以来シティが行ってきたFWの獲得は”乱費“で、”費用対効果は驚くほど低い“そうなのである。 記事によれば クリスティアーノ・ロナウド(…

シティの財政状況について

(This post cites the article from The Swiss Ramble: Manchester City - Roll With It) サッカークラブの財政についていつも参考になる記事をアップしてくれるThe Swiss Rambleが、シティについての記事を掲載していたので、一部翻訳してみた。 題名は「…

シティの不安定な戦いの原因

マンチェスター・シティが苦しんでいる。プレミアリーグは全日程の約1/4を消化した時点ですでに2分2敗で首位チェルシーと勝ち点差6、CLでは3試合を終えて勝ち点2に留まっている。 優勝した昨シーズンにおいても、一時は自力優勝が消滅するまで追いこまれてお…

マイカ・リチャーズの行きて帰らざる物語(または私は如何にして心配するのを止めて小切手を愛するようになったか)

さて、毎年2回のどんちゃん騒ぎ、Deadline Dayである。シティからはマイカ・リチャーズと、エミール・ヒューズ、アルバロ・ネグレドがチームを去った。 ヒューズ以外はレンタルだが、ほぼ完全移籍が前提である。チェルシーもそうだが、シティも補強が必要な箇…

2014-15 Week3 vs Stoke City(H) 0-1●

典型的な最近の敗戦。スペースを消して守る相手に攻撃がスピードアップできず、守ってはロングボール攻勢からのセカンドボール奪取で全体が間延び。失点シーンは無様でしたけど、それ以外でも危ないシーンは多々あり。ああやってセカンドボールを拾われまく…

2014-15 Week1 vs Newcastle(A) 2-0○ ジェコ覚醒の予感

主力組が今一つコンディションが悪気ながら、なんとかクリーンシートでまずは開幕戦勝利。まあ去年の開幕戦があったので、ニューカッスルに負ける気はなんとなくしなかった。 昨シーズン不満だった点として、(1)守備がてきとー。さらに4−4−2で攻撃大好き…

マンチェスター・シティ プレシーズンこれまで&若手の話とか

移籍 ギャレス・バリー、ジョリオン・レスコット、コステル・パンティリモンが放出決定。前者2人はアラブ資本を得て強くなりつつあったシティが、大枚はたいて購入した国内の実力者。表だって称賛されることはなかったが、2011/12シーズンの優勝に大きく貢…

マンチェスター・シティ 選手の思い出 その5

■孫継海(スン・ジハイ) 中国代表 30 September 1977 2002-2008 ここ5年か10年ほど、ネット上で韓国や中国に好意的なことを言ったりすると、すぐに在日だ売国奴だサヨクだとわめく人が大量に湧くようになってしまったので、なかなか肯定的な文脈で語られる…

マンチェスター・シティ 選手の思い出 その4

■ダニー・ティアット オーストラリア代表 22 May 1973 1998-2004 僕がダニー・ティアットを知ったのは確か2001年の冬で、その前の2000-2001シーズンのプレミアリーグ・ゴール集のビデオの中だったと記憶している。そのシーズン、プレミアリーグに戻ってきた…

フィナンシャル・フェアプレイの罰が意外と何とかなるのではないかという話

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140507-00000002-goal-socc (Yahoo Newsより) フィナンシャル・フェアプレイに違反したということで、6,000万ユーロの罰金とCLでの登録制限が課されそうだともっぱらの噂である。 フィナンシャル・フェアプレイについ…

おもろうてやがて悲しきアンフィールド〜リバプール戦

ツイートをまとめましたhttps://twitter.com/szakekovci/status/455321580684705793 https://twitter.com/szakekovci/status/455322876183183360 tkq on Twitter: "シティ対リバプール!!両方6失点しろ!" 前半、リバプールの中盤から全くボールが奪えず、…

FAカップ ウィガン戦プレビュー

昨シーズンの決勝でマンチョ政権にトドメを刺したウィガンと再戦。ウィガンと言えばウィーラン会長の資金力(というか資金使いっぷり)に支えられた「2部のチェルシー」として割と鳴り物入りでプレミアに昇格してきた頃が思い出されるが、近年は会長の物分か…

2002-2014 マンチェスター・シティ私的ベストイレブン

応援を初めて約10年ちょい。 『みどりのろうごく』さんの企画を見て、ふとやりたくなったので。基準としては以下の通り。 1.絶対的なプレーの質の高さではなく、あくまでのその時期ごとの、チームへの貢献度と、僕への印象度。 (うちみたいに急に強くなっ…

FAカップチェルシー戦@エティハド

完勝でリベンジ成功。決定的なチャンスは一度も作られず。同じようにホームで負けた試合と比べてどの辺が違うかというと以下のような感じかと。・チェルシーの前プレがそもそもゆるかった。日程的な有利はあったと思われる。とはいえ年末年始はもっときつか…

Poor man's Man City その2

「さて」 「チェルシーに勝利ということで」 「めでたいめでたい」 「実にめでたいな」 「クリシ、レスコット、ハビ・ガルシアは面目躍如やな」 「そんなところで」 「前回の続きかいな」 「前回はこういうチームを」 「安値で集めるとこういう感じではない…

Poor man's Man City その1

「さて」 「えらく刺激的なタイトルやな」 「別に調子に乗ってるわけではないねん」 「ならなんやねん」 「Twitterでスティーヴ・シドウェルの話になってやな」 「ふむ」 「シドウェルと言えば組立も守備も前線への飛び出しも一応できる、しかし上位クラスで…

ノリッジ戦@キャロウ・ロード 雑感と採点

首位浮上のチャンスをみすみす逃すニルニルドロー。中盤で回すばっかりで、なかなかシュートに持って行けず。うーん。 やはりナスリとジーニョが不在という状況では、相手の隙間で受ける⇒スルーパスという攻めの根幹が上手くいかない感がある。あとナバスが…

マンチェスター・シティ 選手の思い出 その3

FW編続く ■エミール・ムペンザ ベルギー代表 4 July 1978 2007-2008 100mを10秒台で走るという噂でそれなりに名前が知れたベルギー代表のストライカー。恐らくついぞそのスピードをフルに発揮したことはないのだろうが。コッラーディがクソだったおかげでそ…

チェルシー戦雑感と採点

0−1。ホーム連勝記録途切れる。お主も流石よのうジョゼ、と思わざるを得ない見事な作戦勝ちだったと思います。チェルシーは。やる前は平気で16世紀くらいのサッカーしてくるかと思いましたけど。まず足下が怪しいDF陣にプレスを掛けまくってビルドアップを阻…

2013/14 前半戦成績簿(FW編)

■セルヒオ・アグエロ:8 昨年のシュート外し病を克服、ホイホイ点を取るエース様が戻ってきました。チビ短足を腰回りの筋肉で補ってるタイプなので、腰のキレが戻ってきたのがでかい。ブラックバーン戦リプレイのゴールとか、ファーストタッチで足を振り回せ…