フィナンシャル・フェアプレイの罰が意外と何とかなるのではないかという話

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140507-00000002-goal-socc
(Yahoo Newsより)


フィナンシャル・フェアプレイに違反したということで、6,000万ユーロの罰金とCLでの登録制限が課されそうだともっぱらの噂である。
フィナンシャル・フェアプレイについてはこちらを参照。個人的にはサッカーという儲からないビジネス(敢えてビジネスと言うが)で、銀行借入も対象外とは何を言っとんのじゃボケという気もするが、まあルール自体について話しても仕方ないので今回は置いておく。ちなみにどんな罰則に引っかかったかというのはこちらとかこちらとかを参照。


シティにとって6,000万ユーロの罰金など物の数ではないだろうが、問題なのは後者の方。CL登録時のAリストが25人から21人に減らされ、かつホームグロウンルール対象の選手は8人必ず入れなさい、という罰則である。

Aリストというのは25人まで登録できるCL出場選手のリストだが、うち8人は必ず「自国育成選手」で無くてはならず、かつそのうち最低4人は「クラブ内育成選手」、要するに自分のクラブで育てた選手を入れなさい、というルールがある。

所謂ホームグロウンルールと呼ばれている「自国育成選手」および「クラブ内育成選手」というのは何ぞやという話だが、めんどくさいのでWikipediaをまんま引用すると、下記のようなもの。

・8人以上が「自国育成選手」でなければならず、さらにそのうちの4人以上が「クラブ内育成選手」でなければならない (「自国育成選手」とは「協会域内育成選手」と「クラブ内育成選手」を含めた総称である。「クラブ内育成選手」とは15歳(選手が15歳になるシーズンの始まり)から、21歳(21歳になる季節の終わり)までの間に国籍関係なく、継続するしないにかかわらず、当該のクラブに完全な3シーズン(そのクラブが所属するリーグの開幕戦から最終戦まで)、もしくは36ヶ月在籍した選手を指す。「協会域内育成選手」とは15歳(選手が15歳になるシーズンの始まり)から、21歳(21歳になる季節の終わり)までの間に国籍関係なく、継続するしないにかかわらず、当該のクラブ、または当該のクラブが所属するサッカー協会に属するクラブに完全な3シーズン(そのクラブが所属するリーグの開幕戦から最終戦まで)、もしくは36ヶ月在籍した選手を指す。)


で、なぜこれが厳しいかというと、シティにはHG対象の主力がほとんどいないから。今シーズンのAリストでさえ明らかに数合わせのデドリク・ボヤタを入れており、ハートとミルナー、クリシ以外はまともに試合に出ていない。(関係ないが、クリシはどこぞのフランス人が18歳でイギリスに連れてきたおかげで、HGの適用対象になっている。サンキューロリコンフランス人)


この状況でAリストを21人に制限された日にゃ主力の抜けっぷりが半端無い、いやいやそもそもHG対象者がいない、ということで、最近のシティファン界隈は大騒ぎである。


が、改めて考えてみたら別に大したことないんじゃない?少なくともCLは、という気がしてきた。
もともとシティはAリストに23人しか登録していない上、控えメンバーの体たらくもあって、今シーズンペレグリーニはかなりメンバーを固定している。ほとんど出場していないリチャーズやレスコットをそのままアカデミーの子供たちに入れ替えればなんとかなりそうな気がしなくもない。


しかし職業柄自分で作っておいて画像の汚さに悶絶。pptで作りたい。


太字は新たに入れた選手。何のことはなく、レスコット、リチャーズ、ロドウェル、ボヤタの代わりにプラマー、ガン、ドゥルーリー、ヒューズを入れただけである。ポイントは来年からナスタシッチがBリストで使えるところ。右サイドバックの控えはミルナーにやってもらい、CBの控えは・・・だれかアカデミーで良い子がいないもんだろうか。
ハビガルとパンティリモンには申し訳ないがお休み頂くとして、どうせ14,5人しか使わないんだから、上記4人の慰留に失敗し、代役も確保できなかった場合でも、即座に敗退決定というわけではないのではないかと思う次第。勿論怪我人が出れば別だが。


それにしても、直接的には関係ないとは言え、自国の選手が自国のリーグで活躍する機会を増やすことは良いことだ、という流れがある中で、移籍していればレギュラーであろうリチャーズやロドウェルミルナーが慰留対象となってしまうことで、結果的には出場機会が減るというのもまた皮肉だよね。