FAカップ ウィガン戦プレビュー
昨シーズンの決勝でマンチョ政権にトドメを刺したウィガンと再戦。ウィガンと言えばウィーラン会長の資金力(というか資金使いっぷり)に支えられた「2部のチェルシー」として割と鳴り物入りでプレミアに昇格してきた頃が思い出されるが、近年は会長の物分かりが驚異的に良いこともあって、若手のステップアップ場所として結構人気があるように思われる。
今年はオーウェン・コイル政権が年末に頓挫し、年明けからなんとシティのレジェンド、ウーヴェ・レスラーが監督に。この人、シティが弱かった90年代に活躍した選手として現地では大変に人気がある選手である。らしい。なんせBBCが特集を組むくらい。
最近の布陣はこんな感じ。
アル=ハブシ
パーチ ボイス バーネット ボセジュール
マッケクラン
ワグホーン マッカーサー マッキャン マクリーン
メイナード
恐らくウィガンが4−1−4でブロックを敷き、シティが押し込む展開になると思われるが、行き詰ったところをカットされてワグホーン、マクリーンの裏に長く出されて押し下げられる展開になると分が悪い。後ろは足下が拙なそうなので、DFラインとマッケクランのところで奪いたいところ。その意味で、メイナードにこちらのDFラインの裏をけん制されるとうっとうしいので、デミさんではなくレスコット先発の方がトータルではプラスではなかろうか。
シティ側の布陣予想は以下。怪我人はヨベティッチ、ナスタシッチのみだが、ミッドウィークのCLバルサ戦を考えると、ある程度はターンオーバーしてくると予想。
パンティリモン
サバレタ コンパニ レスコット クリシ
ガルシア フェルナンジーニョ
ナバス ナスリ
アグエロ ジェコ
ナスリも戻ってきたので、出ずっぱりのシルバとヤヤはベンチスタートではなかろうか。サバのところはリチャーズがそろそろ見たいが、ペレグリーニはサバを選ぶと予想。できればクンは休ませたいが、恐らく2トップは崩すまい。
以下、ウィガンの選手について覚書き
GK
■スコット・カーソン
ようやくトルコから帰国して復活・・・と思いきや普通に控え暮らしの切ない元イングランド代表GK。実力はお察し。
■アリ・アル=ハブシ
人の域を超えた反応とポカミスで有名なオマーン人。中東の割には時間稼ぎ等のセコい技には疎い。
DF
■スティーブン・クレイニー
鈍足だがポジショニングが良く、いいタイミングで上がってきて攻撃に絡む職人肌の左バック。ロングフィードも正確。でもこの手のタイプはシティからしたら攻めやすそう。
■ギャリー・コルドウェル
ポンコツCB兄弟、弟の方。とろくさいが根性はある。セルティック時代から、たまにすごいプレーを見せた次の週はクソみたいなプレーだったりするので、信頼はできない。
■エマースン・ボイス
機動性とパワーが武器。さすがに年取ってスピードは無くなってきたかも。コルドウェルよりはましなCB。
■イバン・ラミス
現エバートンのマルティネスが引っ張ってきたスペイン人CBだが、どうにも出番が無い。
■リオン・バーネット
ポンコツ2号。WBA時代は何一つ長所が見えない最低のCBだったが、少しは進歩したんでしょうか。
■ジェイムズ・パーチ
守備のユーティリティ。タッパがあるのでCBでもプレイ可能だが、今シーズンは右バックでレギュラーに定着していると思われる。守備面ではカバーリングやインターセプトも無難にこなすが、攻撃性能はお察し。
MF
■ジョシュ・マッケクラン
チェルシーの天才児も早21歳。若手はレンタルに出して鍛えよう、という話はよくあるが、結局2部リーグでドサ回りしているだけでは全く成長しないこともありまっせ、という好例になってしまった。元々はセンスあるゲームメーカーだが、多分今はちょろっと足下上手いだけの平凡なMFになっていると思う。
■クリス・マッキャン
元バーンリー。長身でフィジカルが強い、やや守備寄りのCM。Box-to-Boxと言うほど動かないが、ボール扱いの技術も悪くない。敵にするとうっとうしい。
■ベン・ワトソン
2部屈指のゲームメーカー。昨年のFAカップでは決勝点決められました。が、今回は骨折で不在。
■ジョルディ・ゴーメス
スペイン人のゲームメイカーらしい繊細なテクニック、特にマークを外してボールを受けるのがうまく、的確なタッチから正確なパスを出せる。とっぽいテクニシャンかと思いきやしっかり走ってタックルもしてくるので、侮ると面倒。
■ジェイムズ・マクリーン
「鳴り物入りでデビューして、将来のクラブを担っていくと思われていたのに気付いたら下でドサ回りさせられていたサンダーランド出身のアタッカー」1号。縦への突破が持ち味だが、裏を取られなければサバで十分対応可能。
■ジェイムズ・マッカーサー
エバートンのジェイムズ・マッカーシーの劣化版。いや、すまん、印象が無くて覚えていない。でもよく走ることは確か。
■ロジェール・エスピノーザ
かつてのウィガン名物ホンジュラス人の生き残り。左サイドハーフ、CMを担当。キックの精度がある上、ボールキープが上手く、ポジショニングもいやらしい頭脳的な選手。非常にやり辛い。
■ジャン・ボセジュール
変態ビエルサ道場で鍛えられたチリで3−4−3の左WBやってたマッチョマン。とにかくフィジカルが強いので、サイドをゴリゴリと押し込んでくるのがいやらしくてたまらない。今シーズンは左バックのようだ。
FW
■ショーン・マローニー
元セルティックのアイドル。すばしこい上にセットプレーのキックが秀逸。もう31歳に・・・。出てくると厄介だが、今シーズンはレギュラーでは無さそう。
■カラム・マクマナマン
元レアルマドリーのマクマナマンの親戚。去年のFAカップでクリシを惨殺したことで一躍知名度が上がったとか上がってないとか。スピードと身のこなし、やけっぱち精神が武器のウィング。
■マーティン・ワグホーン
鳴り物入りでデビューして、将来のクラブを担っていくと思われていたのに気付いたら下でドサ回りさせられていたサンダーランド出身のアタッカー2号。突破力があるがむしゃらなセカンドトップ。
■ニッキー・メイナード
レギュラーのワントップ。スピードが異様にあり、裏を執拗に狙ってくるタイプなので、恐らく今のシティDFには相性最悪。怖や怖や。
■マルク=アントワーヌ・フォルテュネ
パワフル。ゴールゲッターとしては大したことないが、ボールが収まるとグイグイ進んでくるので面倒くさい。出てくるとしたら恐らく後半。