サッカー

ヴァーディーはいくらで買うべきか

ヴァーディーである。時代は今。 降格候補にも挙げられていたレスターを首位に押し上げ、自らはリーグ新記録の11試合連続得点。12月27日現在で15得点を記録し、得点ランクのトップに立っている。もはや「Jap」発言騒動もどこへやらといった風情。 これに対し…

2015/16シーズン半期レビュー

マンチェスター・シティ無失点の5連勝と華々しいスタートを切ったが、結局いつものペレグリーニ・シティであることが判明。 定期的に大爆発炎上する守備と、定期的に大爆発炎上させる攻撃がトレードマークだが、後者は最近ただの弱い者いじめになってきてい…

マンチェスター界隈のアカデミーで起きていることについての報道まとめ

2014年12月8日、シティ・フットボール・アカデミー(CFA)の使用が開始された。面積は32万平方メートル(ディズニーシーよりやや小さいくらい)、ファーストチームの練習用ピッチが4面、育成年代のピッチが12面、7,000人収容のスタジアム(女子チームとユー…

2015/16夏 移籍に関する所感 その1 マンチェスター・ユナイテッド

この夏も精力的に動き、獲得費用は£111M。売却益*1を差し引いたネットの費用では£41Mとある程度落ち着いたが、それでも獲得費用、ネットともにシティに次ぐ2位である。 ファーガソンの最終シーズンだった2012/13シーズン以降、まんゆは比較的積極的な投資を…

2015/16シーズン 上位陣プレビュウ リヴァプール編

「何位になりそうか」はよくわからんので、「何位なら成功/失敗と見なすべきか」について、考えてみたいと思います。 【リヴァプール】 2013/14シーズンからこっち、話題を独り占めにしている感がある名門。「持ち上げるだけ持ちあげて、盛大に落とす。しか…

2015/16シーズン 上位陣プレビュウ マンチェスター・ユナイテッド編

「何位になりそうか」はよくわからんので、「何位なら成功/失敗と見なすべきか」について、考えてみたいと思います。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 イングランドサッカー界…

2015/16シーズン 上位陣プレビュウ マンチェスター・シティ編

「何位になりそうか」はよくわからんので、「何位なら成功/失敗と見なすべきか」について、考えてみたいと思います。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 【マンチェスター・シテ…

2015/16シーズン 上位陣プレビュウ アーセナル編

(Property Developmentは不動産部門) アーセナルはある意味ではこの上なく健全なクラブである。 まず、2003年から2014年まで12年連続で利益を計上している。サッカークラブは大体の場合損失を出すが、アーセナルは出さない。 次に、キャッシュフローも基本…

解説

トッテナムらしさ

「今、彼らはカイル・ウォーカーという右サイドバックを持っている。3年前に最優秀若手選手賞を取ったやつだ。セルヒオ・アグエロを押さえて。少し怪我が多いけど、まだ24歳で、肉体的にも頑健。スピードもあるし、守備もそう悪くない。半年前までは、カイル…

We Can (Not) Advance

A Hundred Million Reasons I can give a hundred million reasons to build a barricade. あまり評価されなかったアルバム『Standing on the Shoulder of Giants』の最後の曲、『Roll It Over』において、リアム・ギャラガーはこう歌っている。 1億個とはい…

年代別イングランド代表総覧

『みどりのろうごく』さんのこの企画を見て、イングランドについても「年代別のオールスター」を選んでみた。つまり、「各年代ごとに区切ったイングランド代表」。オリンピックに出ていないので、どうしても日本的な“○○世代”というときめきは無いのだが、も…

移籍の舞台裏

「やあ」 「やあ。君は誰だ?」 「誰でもいいさ。少し話があるんだよ」 「私には無いね。悪戯なら切るぞ」 「今から練習かい?」 「そうだ。もう切るぞ。今日は怪我人が帰ってくるんでね」 「こないよ」 「何だって?」 「あんたの大事なディアビのことを言…

ストライカーの売買と評価に関する小話(2)

さて、続編は個別のストライカーのディール(今回は獲得のみ)に対する評価である。 あの移籍は当たりだった、いや外れだった、と議論するのに何か尺度がほしいので、データをさっくり集めてみた。 基本的には、前編と同じく、「獲得時にかかったコスト」に…

ストライカーの売買と評価に関する小話

このような記事が出ていた。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150118-00272442-soccerk-socc#_=_ 曰く、アブダビ化以来シティが行ってきたFWの獲得は”乱費“で、”費用対効果は驚くほど低い“そうなのである。 記事によれば クリスティアーノ・ロナウド(…

人件費と成績の関係についてちょろっと見てみた話

昨日Twitterでこんな表が流れてきた。J1についても、順位とコストパフォーマンスを散布図に落として、タイプ別に4グループに分けてみました。 pic.twitter.com/oad9r66u0H— たーぼ (@hare_no_kuni) December 30, 2014 2014年のJ1・J2について、営業費用と…

2014/15 プレミアリーグ前半戦レビュー「それでいいのか二人旅」vol.3

■9位 スウォンジー 6勝4分6敗 勝点22 得点21 失点19 年を追うごとに従来の意地でもポゼッションスタイルが薄れてきて今年はまずいかも、と思っていたら何のことはない、普通に速攻できるメンバーが揃って速攻で点が取れるチームになっていた。 縦パス速射砲…

2014/15 プレミアリーグ前半戦レビュー「それでいいのか二人旅」vol.2

■14位 WBA 4勝5分7敗 勝点17 得点15 失点20 点は取られないが取れもしない、という予想通りの寸詰まりサッカーを展開中。失点20はアーセナルとほぼ変わらないレベルだが、得点15もワースト4位タイである。 中盤を削り屋ジャコブとサッカーをするゴリラ・ムル…

2014/15 プレミアリーグ前半戦レビュー「それでいいのか二人旅」

今年も大枚はたいてのコケ芸が各地で繰り広げられている今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか。おもにロンドン方面のコケ芸によって早くもジョゼとの二人旅の様相を呈してきておりますが、それでいいのかお前たち。サンチェス買って優勝じゃなかったの…

チェアマンは弾圧者

サポーターズ・クラブに呼び出された。わたしとて毎試合スタジアムに通う身であるから、もちろん彼らの顔は知っている。 大体いつもゴールの裏の、少し奥に迫ったところにいて、上着を脱いで叫んでいる連中だ。 自分から近寄りたいと思ったことは無いし、何…

ホームグロウン売ります

自国内で育成された選手の登録を義務付けたホーム・グロウン・ルールの施行で、今ビッグクラブには必要な若手選手が不足しているらしい。 チキ・ベギリスタインは、スコット・シンクレアの獲得が戦力としての期待よりもルールを満たすためのものだったことを…

トッテナム農法

近年導入されたホーム・グロウン・ルールは、世界中から選手を集めようとするプレミアリーグのビッグクラブにとって、補強戦略を揺るがしかねない大きな足かせとなっている。しかしトッテナム・ホットスパーの首脳陣にとっては、どこか別の星の問題のように…

星の王子ロングボールを蹴る

<あらすじ> スペインのとあるサッカークラブで何不自由ない生活を送るレオ。 顔なじみの仲間、美しいパス、自分のために誂えられた戦術・・・最高の環境で、レオはありとあらゆるタイトルを獲得し、ついにはこの星最高のサッカー選手として認められる。 し…

アナウンサー養成学校

W杯を観戦した多くの人々は、アナウンサーが一見して試合の展開に関係ないことを語るのに夢中になっていたことに気がついただろう。 これは決して偶然ではない。サッカー実況を担当する全てのアナウンサーは、今や養成所に入らなければマイクを握ることがで…

ロングボール業界から見たブラジルW杯レビュー

ここ10年、スペイン流のティキタカサッカーの流行と、それに影響を受けた「っていうか、普通につなげないと試合にならないよね」という世界中の気づきによってさっぱり肩身が狭くなったロングボール界。 しかし光あるところ必ず闇がある。行き過ぎたティキタ…

権力の代償

2022年のW杯開催地を決めるにあたり、カタール出身の理事からの賄賂に応じたとして、FIFAとその会長、ジョゼフ・ブラッターが(おそらく彼の任期中1万回目の)厳しい批判を浴びている。 とはいえ、この責をブラッターだけに求めることは間違いだ。 以前にも…

トテナム記

(1) デイビッドは家名をベントレーといい、博学才穎、西暦の2007年、若くして名を知られ、ついに英吉利代表に補せられたが、性、狷介、自ら恃むところすこぶる厚く、貧乏クラブに甘んずるを潔しとしなかった。 いくばくもなくブラックバーンを退いたあと…

W杯に関係ない人たちを見てみようシリーズ その1 スコットランド

昔サッカー関係の会社でバイトしていたときはマッチレポートの1つや2つも書いたものだが、今やしがない会社勤めの身。もはやW杯について僕が語ることなど何もない。しからば、W杯に関係ないチームの話でもしようではないか。 第1回はフランスW杯以来大きな大…

サッカー界の不都合な真実

2013-14シーズンのプレミアリーグはマンチェスター・シティの優勝で幕を閉じたが、ライバルとなる強豪チームのファンからは、「シティはホームゲームで審判に優遇されている」という批判が幾度となく噴出していた。確かにリヴァプール戦のオフサイド―― ラヒ…

プレミアリーグ2013/14 レビュー 「世界のコケ方ショー」 vol.4

優勝したぜオラァ。いよいよトップ5。長かった。 ■エヴァートン(5位)<IN> GK ジョエル CB アルカラス CM マッカーシー CM バリー AM マッゲイディ☆ FW コネ FW デウロフェウ FW ルカク FW ゲイェ FW L.トラオレ☆ <OUT> GK ムハ DF P.ネヴィル DF ハイテ…