Jリーグをろくすっぽ見ていない男がやるロシアW杯展望 #7 ファーストトップ編

ザック政権下では中盤にチャンスとスペースを提供することが第一義になっていたFWのポジション。初期からコンフェデにかけては前田が使われたが、前田がフォームを失うのと柿谷・大迫の台頭が重なり、2013年の夏以降はこの2人がワントップとして使われた。

中盤を活かそうというテーマ上しょうが無いのかもしれんが、どうしても代表のFWって禁欲的になりがち。もともと2トップでセカンドを担うタイプの前田や根性ドライブ型の岡崎はまだしも、セレッソだと王子様としてブラブラしてる柿谷までもが2列目のための兵隊化してるというのは、どうも見ていてストレスが溜まる。2列目の中心である香川と本田が「10cmずれたら終わり」的なピーキーなパスワークをかましてるのでなおさらである。

とはいえ相手との相対的な実力関係上、中盤の香川や本田が攻撃の中心となるのは仕方ないところなので、大迫中心に頑張って頂きたい。

・大迫勇也（1860ミュンヘン）

なにしても70点の器用貧乏が順調に成長して、なんでもこなせる万能型に。ボールが収まる上、ミドルも狙える守備にも走れる。とはいえ他の選手と比べると明確な武器があるとは言い難いので、日本の実力を考えると、「何かに特化しているタイプを起用して、その能力を最大限生かす方向でメンバー選定」⇒「万能型ゆえの控え化」というイメージが湧いてくる。あと本田も香川も意外と気い使いなので、イメージに反して忠犬型と思いきややっぱり適当な柿谷みたいな性格の方が合ってそうという懸念も。とりあえず活躍して早いとこドイツ脱出してください。大したリーグではない、あそこは。

・ハーフナー・マイク（フィテッセ）
ザック政権下ではスーパーサブとして投入されるも存在をガン無視され地上戦で役立たずという労働争議ものの扱いを受けていたビッグマン。ロングボールのターゲット、というかフリック屋としてはそこそこ有効なんだけど、それ以外の能力が微妙すぎるのでやっぱりどうにも使い難い。もう少しボールが収められると有効なオプションになりそう。

・豊田陽平（鳥栖）
裏抜けのスピードとクロスに合わせる上手さ高さが売り。とはいえ力で何とかするタイプではなく、相手との駆け引きも上手いんだけど、ボールは収まらない。代表でもリズムが合わないのか信用が無いのか、香川と本田に絶賛ハブられ気味。先輩だけに本田にキレるくらいのとこは見せてくれるかと思ったのに。北陸人は文句言わないのが美徳なのだろうか。
守備もできるし、試合のクローザーとしては使い勝手がよさそうなのだが、中心とかスタメンになってるところは全然イメージできない。

・川又堅碁（新潟）
#chinkodekasou　でお馴染みの見た目ヤンキー系。エリア内では強く、クロスでもスルーパスでも対応可。でもなんか、そろそろ「何かやってくれそうだ」で代表のFWを選ぶ時代は終わった感もある。いや、今まであったかと言われると困るんだけど、なんか玉田とか大黒とかそういう空気じゃなかったでしたっけ。もうちょい様子見。

・田中順也（柏）
なんかサイドハーフとかインナーとかやらされてるけど、本職はファーストトップだと思うんです。意外とDFとの鍔迫り合いを厭わない労働者タイプだが、一撃必殺の左足があるのが素晴らしい。一方でセカンドトップやサイドで使っても大した武器があるわけではなく、良く働く意外の印象はあまりない。2トップなら、出番あるやも。あとヤリチン顔Jリーガーランキング1位。

・永井謙佑（名古屋）
プシュカシュが『疾走する少佐』ならこっちは疾走するブサイクである。足速すぎ。スペインのU23代表とか忍者の末裔だと思ってんじゃないだろうか。とはいえ足速すぎるのが災いしてかDFとの駆け引きが全然できんのと、シュートがさっぱり入らんのでロンドン五輪後は苦しんでいる。FWとしての身のこなしとか危険さを感じるので、サイドで走らせとけというのはもったいない。なんとか代表でFWとして使えるレベルになってほしいもんだ。

・杉本健勇（C大阪）
何処何処　目のやり場もない熱いほどでも〜ではない。Ken-Uと言えばレゲエ、ではなく、ジニアス柿谷とチャラい仲間たちの一人。なにせ明日花キララと合コンである。おいふざけるなよ本当に。
プレーは187cmのタッパに加えてボール扱いも上手く、スピードもある。生観戦した試合では柿谷のためにサイドで走り回っていた。とはいえ予測が悪いのか空間把握が悪いのかハイボール見失い気味で、使いたいスペースに先に入っちゃうところももったいない。本格派として仕込めばものすごいのができそうだ、という期待を持たせるスペックなのだが、現状ではスペック先行甚だしい。フォルランに色々教えてもらってください。

・浅野拓磨（広島）
ホントはセカンドトップだと思うけど、挙げ忘れたのでここで。足めっちゃ速い上にドリブルで仕掛けられるし、小さいながら身体も強い。あんなに上手くないが、ちょっとネイマールっぽい感じである。ただ顔の系統が野津田と同じで見分けつかないので、髪型をもっと先鋭的にしていくことから始めよう。お勧めは往年のダリオ・シルバ。

・興梠慎三（浦和）
ザック後の新監督が「やっぱ日本人はちょこまかしてなんぼっしょ！」というタイプだったらチャンスあると思う。

もう完全ネタ切れ。でも森岡とか川口（新潟）とかまた良い選手もいるらしいので、やっぱりJリーグをろくすっぽ見てない感がありあり。