2013/14 前半戦成績簿(MF編)

ヤヤ・トゥレ:7.5/中盤センター・トップ下(守備固め時)
神様仏様トゥレ様。あるいは、守備からある程度解放してやるとこんなにすごいのかという。もはや暴力的な決定力。
もともとマンチョはヤヤの守備に向かない性格を分かっていて、最初は4−2−3−1のトップ下としてしか使わなかったわけですよね。優勝したシーズンからはバリーかデヨングと組ませてボランチで使ってましたけど、守備寄りな役割で使われている分攻め上がったときのスペースやら、ヤヤが軽い守備で抜かれた場合やらの整理が今一つされていなかったと。さらに言えば、守備寄りに使われる分、ヤヤもヤヤなりに遠慮して今一つ攻撃に力を注げなかったと。今シーズンここまでヤヤが暴力的な力を発揮し始めたのは、フェルナンジーニョというもう一人の超人を得たことも含めて、もう攻めることが第一の仕事ですよと、ペレグリーニが整理してあげた結果と。みたいなことではないかと思いますが。

あとあるとすれば、CBがビルドアップを担当し始めたように思うので、その分負担が減ったのかもしれません。ヤヤが中央でボールを回しあぐねるシーンが、なんとなく減った気がします。受け手の問題かもしれませんけど。


フェルナンジーニョ:7/中盤センター
3,500万ポンドは伊達じゃなかったという。ボール回収、組立、前線への顔出しが全部できる選手というのは、シティの中盤には初めてじゃないかと思います。アイルランドもボール取るのは上手かったけど。ていうか、ブラジルはこんなのが控えにも入ってないのかよ、と。トッテナムパウリーニョとかもうあの辺は好みの問題と思いますけど、要するにフェルナンジーニョほどのクオリティを持っている選手が、クオリティだけの理由では代表に入らない、監督の好みが入る余地があるほど選手層が厚いという。


ハビ・ガルシア:6/中盤センター・CB
相変わらずボールを持っても恐る恐るのセーフティパスしか出しませんが、最低限の仕事はこなすようになってきたかなという印象。どんだけ上から目線なんだ。
チーム全体のプレスが効いてるということもあると思いますけど、最近は良いところで相手を止めるナイスタックルがちょくちょく見られます。あと、ガルシアがいると相手のGKを叩き落とせるのが良い。


ロドウェル:4/中盤センター
相変わらずハムを炒め続ける料理の鉄人。もうコゲッコゲになってるんじゃないでしょうか。シティに来てからハムの調理に忙しいので、最初の試合でヤヤに気を使いまくってた印象しかない。真面目な話、ヤヤとフェルナンジーニョがこのペースで稼働し続けるのは難しいでしょうから、そろそろ戦力になってもらわないと厳しいところ。


■シルバ:7/左右ハーフ
怪我でちょくちょく休みつつ、出場すれば流石のクオリティ。点が取れないところも含めて毎年の通り、お疲れ様ですほんと。シルバが下がってきて組立する必要性が薄れた分、サイドでの守備に求められるタスクは増えてますが、きっちり対応。ただこっから3月までナスリが不在なので、パサータイプがシルバ一人で何とかなるかどうか。


■ナバス:7.5/右ハーフ
所謂ウィンガーに質と量の両方を求めるのは難しいものがあって、クオリティは抜群でも守備に走り回らせるのが性格的にも資質的にも難しいロッベンみたいなのと、運動量はあれど個人のクオリティは微妙なミルナーみたいなのと、だいたい分かれてしまうわけですけども。(ロッベンは去年あたりからやろうと思えば守備できるところを見せてるみたいですけど)
ナバスはその両面を持っている希少人材。点で合わせる(しかできない)ジェコとの相性が抜群なとこも嬉しいですが、個人的にビビったのは守備に戻るときのスピード。さすが「俺についてこれたのはロベカルだけ(うろ覚え)」と自称するほどの快足で何度か危ない場面を防いでました。


■ナスリ:7/左ハーフ
ニューカッスルのバカ野郎に壊されて3月までリハビリになってしまったナスリちゃん。問題児が多いとかエゴがどうとか言われながら実際は結構おとなしいシティの中では珍しいマジモンの困ったちゃんですが、今シーズンはペレグリーニが信頼して使い続けたおかげでフォームが戻ってきていたところ、残念でなりません。
一つ懸念なのは、シルバと一緒に出すとイマイチ埋没しがちなところ。どうも性格的な問題か、脇役になりつつアクセントとして上手さを発揮するというのが苦手なようなので、ミルナー、ナバスと合わせて代わりばんこで出した方がいい気がしています。個人的なお気に入りはシルバ/ミルナーと、ナスリ/ナバスの組み合わせ。


ミルナー:6.5 /左右ハーフ、中盤センター
もっぱら勝ってる試合でのクローザーとして出場。サイドハーフとしてのミルナーの特性(筋骨隆々、スタミナ抜群、守備の意識と技術はそこそこ、突破力は無いがキープはできる)を考えると、起用法としては最高に合ってると思います。
またクローザー扱いで出てくると、そこかしこに「元天才少年」的な技巧が見られて、ああやっぱりイングランド人の中では上手いよね、そんでもってシルバやナスリとやる中で上達もしてるよね、という。
ただシルバかナスリ無しで先発で出すとやっぱりクオリティ不足が出るので、来シーズン辺り本格的に中央に戻るのもありだと思います。シュバインシュタイガーみたいにならないもんだろうか。


■マルコス・ロペス:6 /左ハーフ
スタメンデビューしたFAカップウェストハム戦でいきなり2アシストの大活躍。個人での突破力はさほどでもないですが、シルバやナスリのように隙間で受ける技術がありそうなのでまず一安心しました。うちのサッカーではサイドはまずそこが大事なんで。あと球際の強さが守備にも生かされているのもよろしい。
来シーズン本格的に使えるようになると、ミルナーが真ん中で使えて良いんですけどね。


■エミール・ヒューズ:-- /右バック
FAカップで顔見せ出場。本職は中盤センターなんですけど、どうも右バックで出されたとか。ウェールズ北アイルランドにはよくある、プロデビューする前にフル代表デビューしちゃった組の一人。来年はレンタルで修業にでも出したいところ。まあ実際のところ、下の方で修業して成長し、戻ってきてレギュラーに、なんて夢物語ってほとんどないですけどね。まんゆはその辺が上手かった。