Jリーグをろくすっぽ見ていない男がやるロシアW杯展望 #4 サイドハーフ・ウィング編


こないだ書いた茨田、Youtubeで見たら思ったよりもアタッカーでした。ろくに見てないからこういうことがね。

ザック時代はやけにカットインタイプのドリブラーが使われていた中盤両サイド。関口、宮市など純然たるウィングは定着できず。というか日本人自体にカットイン型が多いんだよね。とくに右利きで左からカットインしてくるタイプ。中央での細かいパス回しが魅力のチームなのでそれも良いんだけど、バランスを考えると、カットイン型の逆には縦に走れて1人で突破でき、守備を支えられるタイプがほしいところ。

あと日本代表含め、日本のチームはサイドの突破をサイドバックの攻め上がりに依存しすぎな気がする。ということで、私の好みもありますが縦に突破できそうなタイプをちょいちょい選んでみた。


清武弘嗣ニュルンベルク
すっげーうまい。すっげーうまいんだけど、決定打に欠ける。ロンドン五輪でも一人だけ格の違いを見せていたように、俊敏性でマークを外しつつ正確なクロス、スルーパスを送ることができ、キープ力もそこそこ。テクニシャンにありがちな味方とリズムが合いません/守備しませんというタイプでもない。むしろ合わせるの上手い。気ぃ使いー。の割にはどうにも壁にぶち当たってるよなあ。トップ下では得点力やフィジカルに欠け、ウィングとしては単騎の突破力に欠ける。次のW杯では中核になって然るべき存在だけに、どういう方向にいくやらね。


乾貴士(フランクフルト)
カットイン型の代表格。とはいえ香川のように中に入って何ぼというわけではなく、縦への突破もいける。しかし今シーズンはクラブでベンチ降格、代表でもチャンスを活かせず齋藤にとって代わられかけており、もともと辛気臭いタイプなのに輪をかけて暗くなっている。そろそろ移籍して心機一転してはいかがでしょうか。あとシュートが入るようになるといいよね。今全然入らんし。

関係ないけど、高2の時に練習試合で対戦したことがありまして、すっげーやる気なかったけどめちゃめちゃ上手かったなあ。タックルすらさせてくれないの。


齋藤学横浜FM
ドリブルの印象が強いが、多分本質的にはセカンドトップと言うか、ストライカーなんだろうなと。あくまで選択肢の1つとしてのドリブルというか。ペネトレーションの実効性もさることながら、ポジショニングで相手を動かすのも上手いし、シュートのアイディアもある。途中交代だとあんまりハマらなかったりするので、左サイドだけでなく、トップ下なり右サイドなりでレギュラーをつかんでほしいところ。あとコメントの殊勝感がいつもすごい。


原口元気(浦和)
プッツン系ドリブラー。タッパとパワーある分、ドリブルは齋藤ほど細かくない。得意なプレーはカットインからのミドル何だと思うが、せっかくタッパがあり、WBとか無茶やらされて守備もするようになってきてるので、個人的には右ウィングでゴリゴリやるタイプに変身してくれないだろうかと期待している。あとすぐ切れたり泣いたりするので、お目付役が一人ほしい。やっぱり本田さんなんだろうか。


宮市亮アーセナル
日本のサッカーファンは皆してヴェンゲルに騙されているのではなかろうかと、だんだん心配になってきている快足ウィンガー。若手に対しては結構粘るよねあの人。珍しく縦メインのアタッカーだが、両足使えるし、パスも悪くない。とにかく試合に出て何ぼだと思われるので、レンタルでもう一度出るか、いっそ下位のクラブに移籍してしまった方が良いのでなかろうかと。狙いどころとしてはブラントが年取ってきて、シンクレアも定着してないWBA、左サイドに困っていそうなノリッジ辺りが、攻撃マインドが強くて良いのではないかな。


山田大記(磐田)
読む方が若干恥ずかしいブログをアップし続ける、日本が世界に誇るポエットフットボーラー。ヌルっとしたドリブル、正確なクロスとミドルシュートがあり、パサーながら自分で仕掛けることも可能な希少型。ミケル・エチャリ氏も絶賛である。セルティックに練習参加とのことだが、加入したとしてライバルは恐らくコモンズ、フォレスト、レドリー辺り。ぶっちゃけレベル的には余裕で通用すると思うので、思い切って言ってみてはいかがか。そしてスコットランドでの苦労を新たなポエムにしてほしい。


小川慶治朗(神戸)
運動量と縦へのスピードが持ち味で、スケールの小さいウォルコットという感じ。とにかく良く走る。ボールタッチは若干雑なのでボールを持っての突破力は今一つ期待できないが、サイドを支える役としては計算できそう。神戸で見たときはカウンターの仕上げ役という感じの使われ方だったが、右ウィングを突き詰めてほしい。


柏好文甲府
アホみたいな運動量で甲府の右サイドに君臨。苦しい時に縦に持ちあがってくれる。雑だが、今後の成長によっては代表入りあるのでは、と期待している。


金崎夢生ポルトガルのどっか)
岡ちゃん時代から呼ばれていたのに、今やどこで何をしているやら。Youtubeで見たらクッソガラガラなスタジアムで試合してた。思ったほどスピードはないけど、この人も縦に突破できるタイプ。あと真ん中で特攻役として使っても面白そう。早くJに戻った方がいいんじゃなかろうか。弱めの提案ばっかだな今回。


大津祐樹(VVV)
国際蹴球ダイビングスクール日本支部長(名誉会長インザーギ、英国支部アシュリー・ヤング)。ドリブルも上手いが、ゴール前に飛び出してなんぼ。空中戦にも強いし、守備にもきっちり走る。個人的にタッパのあるアタッカーが大好きなので、右にハードワーカー、左に大津みたいな万能型か、齋藤みたいなカットイン型を置きたい。ちびっ子が多い日本の前線には希少な選手。


楠神順平C大阪
ドリブルジャンキー。スペースのあるところでドリブルさせたら強い。生で見た試合では後半から出てきて中央を切り裂きまくっていた。得点に対する実効性の部分は良く知らんが、ずっとレギュラーじゃないということは何かしら問題はあるのだろうなあ。スーパーサブ的に使ってみてもいいかもしれない。


梅崎司(浦和)
19歳で代表デビューも、あれよあれよと26歳。浦和でWBやらされているのでここに入れてみたが、本職はシャドーストライカーだよねこの人。多分。入れてはみたものの、あんまり代表に入っている絵は浮かんでこない。


高木俊幸(清水)
安心のヴェルディブランド。弟よりもスピードがあって、ミドルが上手いのは知ってる。それ以外は知らん。清水で見たときはスーパーサブ的に出てきて効いていた。


・田鍋亮太(名古屋)
一瞬たりとも見たことないが、180cmで50m5秒8というスペックを買って選出。次の監督は若手起用に積極的だと良いですな。



ここまで見返してみて、清武と山田以外に一言も「クロス」という文字が出てない。(俺が知らないのを差し引いても)意外とクロス上手い人少ないのかもしれない。